
講座を卒業し、実際の現場で施術を始めると、レッスン中には出てこなかった疑問にぶつかることがあります。
「こういう方には、どうやって施術したらいいんだろう?」
「習ったリンパマッサージだけでは対応しにくいけれど、何かできることはないだろうか?」
今回は、卒業生の訪問看護師 J.Kさんから、実際の臨床について相談を受け、個別レッスンを行いました。
膝を曲げられない方に、どうリンパ施術をする?
医師からリンパマッサージの許可を受けている方ですが、体格が大きく、両膝には変形性膝関節症があり、拘縮によって膝を十分に曲げることができません。
通常の姿勢では施術しづらいため、
「どういう体勢でリンパマッサージをしたらいいのか?」
「膝にはどのようにアプローチしたらいいのか?」
という相談でした。
そこで今回は、リンパマッサージだけでなく、普段私が整体で使っている考え方や、フェルデンクライス・メソッドの考え方を取り入れた身体への施術なども交えながら個別に練習しました。

大切にしたのは、決められた施術をそのまま当てはめることではありません。
「この方の場合、どうしたら楽な姿勢でいられるだろう?」
「どの方向なら無理なく動けるだろう?」
そんなことを一緒に考えながら、その方に合わせた施術方法を組み立てていきました。
ひどい便秘には、どうやって腸へアプローチする?
通常のリンパ講座では詳しく扱っていない内容なので、今回は腸への施術方法を個別にお伝えしました。

後日話を聞くと、実際に施術してみたところ腸の動きが出てきたように感じたため、
「これ以上やって、逆に出すぎても困る」と判断して、10分ほどで施術を終えたそうです。
素晴らしい判断ですね。教わった手順を最後まで機械的に繰り返すのではなく、その方の状態や反応を見ながら、自分で考えて施術を変えているからです。
リンパ以外の整体を教えることも
そのため、卒業生や受講中の方から
「こういう肩こりの方がいるんですが、何かできることはありますか?」
「この姿勢ではリンパ施術がやりにくいのですが、どうしたらいいでしょう?」
といった相談を受けたときには、私が教えられる範囲ではありますが、リンパ以外の整体的な考え方や簡単な施術方法をお伝えすることもあります。
長年整体の現場に立ってきた分、身体を見るための「引き出し」はいくつか持っています。
通常のカリキュラムでは時間の関係で扱えない内容でも、卒業後に実際の現場で必要になったとき、その経験を少しでも役立ててもらえたらと思っています。
教わった通りにやることが「習得」ではない
教えた施術をそのまま再現しているのではなく、相手の状態を見ながら自分なりに工夫しています。
順番を変える。姿勢を変える。時間を短くする。
その日の状態によって、やらないことを選ぶ。
施術というのは、覚えた手順を正確に再生することが正しいわけではありません。
目の前の方を見ながら、
「今日はどうしたら、この方が少しでも心地よくいられるだろう?」
と考え、その場に合わせて選択していくことが大切です。
卒業は、学びの終わりではありません
むしろ、本当の疑問は現場に出てから生まれることの方が多いものです。
当スクールでは、自律神経講座や顔のセルフケア講座などの個別講座だけでなく、卒業後に実際の臨床で困ったことについても、必要に応じて相談や個別指導を行っています。
教えられた施術をただ繰り返すのではなく、自分で考え、その方に合わせて施術を組み立てられるようになること。
そこまでできて、初めて技術が自分のものになったと言えます。
卒業後も現場で経験を積みながら、少しずつ自分の「引き出し」を増やしていってもらえたらと思っています。
当スクールで学んだ生徒さんには、自立した施術が出来るセラピストになって頂きたいと思います。
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